突然ですが、「ドラゴン桜」というマンガを知っていますか?
廃校になりかけのダメ学校を改革し、東大を目指す、というようなストーリーです。
上のシーンは、このマンガに出てくる1コマです。
作者である三田さんの本は、
マンガでありながらビジネス的な要素もあり、好きな漫画家の一人です。
実は今、amazonのkindle(電子書籍)で、ドラゴン桜1~3巻が0円になっています。
なので、クレ活管理人も3巻まで買ってみました(と言っても0円です)。
それでさっそく読んでみました。
面白いと思ったのはもちろんですが、それ以外にも勉強になりました。
(無料のうちに是非読んでみてください)
上のシーンでは、世の中のルールやシステムは、
頭の良い奴に都合のいいように作られている、ということについて語っています。
特にクレ活管理人が共感を覚えたのは、
「頭の良い奴がわざと分かりにくくして、
ロクに調べもしない奴から多く取ろうという仕組みにしている。」
という部分です。
この部分は、生活の色々な部分に当てはまります。
もちろんクレジットカードにもあります。
わかりやすいもので言えば、リボ払いです。
非常に便利だと思う反面、クレジットカード会社にとっては、
最も収益性のある支払い方法となっています。
しかも最近では、
1回払いで支払っていてもリボ払いになる自動リボ払いというものもあります。
こういった仕組みを知らずに使って、
損をした人は結構いるんじゃないでしょうか?
このように、クレジットカードにも、
「ロクに調べもしない奴から多く取ろうという仕組み」は存在します。
リボ払いは使っていないから関係ない、と思う人もいると思いますが、
実は、リボ払いよりももっと身近な「わかりにくくしているもの」があります。
それは「還元率」です。
今回はクレジットカードを選ぶ上でも重要になる還元率について、
掘り下げてみたいと思います。
還元率とは?
まずは、基礎的な部分です。
数字が多く出てきますが、これが理解できれば、
クレジットカードを選ぶ上で困ることはなくなります。
わかっている人も軽く確認してみてください。
還元率とは、
クレジットカードを使った際に何円分のポイントが付くか
を表した指標です。
例えば、1万円使って100円分のポイントが付くとします。
この場合は、100 ÷ 10000 = 0.01 となり、
パーセントにする場合100をかけて、1%になります。
逆に、還元率1%のカードで1万円使うと、
1%は0.01なので、10000 × 0.01 = 100 となり、
100円分のポイントが付くことになります。
じゃあ以下のカードの還元率はどうなるでしょうか。
1000円ごとに1ポイントつき、
100ポイントで400円分に交換、
1000ポイントで5000円分に交換できるカード。
この場合は、交換レートが2つあるので、
還元率は2つあることになります。
まず、100ポイント400円の還元率を計算してみます。
100ポイント400円分なので、
1ポイント=4円ということになります。
なので、1000円につき4円たまることになるので、
4 ÷ 1000 = 0.004、つまり還元率0.4%ということです。
次に、1000ポイント5000円の方も同じように計算します。
1ポイント5円になるので、
5 ÷ 1000 = 0.005、還元率0.5%になります。
つまりこのカードは、還元率0.4~0.5%のカード、
ということになります。
この例では1ポイントがいくらの価値になるのかすぐにわかりますが、
実際のクレジットカードでは、この計算がしにくくなっています。
1ポイント何円か出しにくい場合は、以下のように実際に使った金額から計算します。
100万円使ったとします。
1000円につき1ポイントなので、
100万円 ÷ 1000 = 1000、
つまり100万円使えば、1000ポイントがたまります。
次に、1000ポイントは5000円に交換できます。
これは実質、100万円を使ったら5000円もらえる、ということです。
なので、5000 ÷ 100万円 = 0.005、還元率は0.5%ということがわかります。
上記をすべて理解できれば、
実際のクレジットカードの還元率も出せると思います。
もしわからない場合は、クレ活に各カードの還元率を明記しているので見てください。
還元率がクレジットカード選びの基準になる理由
還元率が何かはわかったと思うので、
還元率はクレジットカード選びにどのように関連しているか考えてみます。
復習すると、還元率は、
「クレジットカードを使った時のどれくらいポイントが付くか」
を表しています。
これは、還元率が高いほどポイントが貯まりやすく、
逆に還元率が低いとポイントが貯まりにくい、
ということです。
つまり、クレジットカードのスペックとしては、
還元率が高い方が優秀ということです。
例えば、100円ごとに1ポイント付くカードと、
1,000円ごとに5ポイントつき、500ポイントで1000円に交換できるカード、
どちらがお得かすぐにわかりますか?
普通の人はすぐにはわからないと思います。
答えとしては、両カードともに還元率1%なので、同じです。
(厳密に言えば、100円ごとに1ポイント付く方が優秀です。)
次に、還元率1%のカードと、還元率0.5%のカード、
どっちがお得か、と言われたら、
還元率1%のカードの方が得なのは明白です。
率の高い方がポイントが良く貯まるのだから、数字の大きい方を選べばいいだけです。
もちろんクレジットカードは還元率だけで決まるわけではありませんが、
還元率の高いカードを探している人にとっては、
還元率を比較するだけで一発でわかってしまいます。
このように、還元率がわかればクレジットカード選びが格段にやりやすくなるので、
クレジットカードを選ぶ上で重要な基準になるわけです。
クレジットカード会社のホームページに還元率が載っていない理由
還元率という言葉を知っている人は多いと思いますが、
クレジットカード会社のホームページでこの言葉を見た人は少ないと思います。
なぜなら、クレジットカード会社のホームページには、
還元率はほとんど載っていないからです。
還元率は、クレジットカードユーザーが実際に計算して出しているにすぎません。
雑誌や、クレ活のようなWebサイトもその1つです。
なぜ公式サイトに載っていないんでしょうか?
ここで少し最初の話に戻ります。
「わざと分かりにくくして、ロクに調べない奴から多く取ろうとする仕組み」です。
つまり、還元率はわざと明記していないんです。
こうすることで、ユーザーにとっては、
どのカードが最もお得になるのかが見えにくくなり、
自社のクレジットカードを選んでもらいやすくなります。
その証拠に、還元率を載せていないことも挙げられますが、
最大10%というようなあいまいな表記の仕方や、
○万円つかったら○○ポイントがついてお得、のように、
他カードと比較しにくいように書かれています。
なので、クレジットカード(に限りませんが)を選ぶ際には、
公式サイトだけを鵜呑みにせず、
還元率という明確な基準を元に選んでみてはいかがでしょうか?
還元率の根拠も示しているサイトが望ましいです。
まとめ
今回は、還元率について語ってみました。
還元率は、クレジットカード業界において、
わかりにくくしている霧を晴らしてくれる1つの基準だと考えます。
今回の話で、還元率がクレジットカード業界において、
どういう重要さを持つかもわかってもらえたと思います。
なのでクレ活では、今後もどのカードもきっちり還元率を計算し、
比較しやすくしていきたいと思います。
是非、参考にしてみてください。
世の中にはクレジットカードだけじゃなく、
色々なわかりにくい仕組みがたくさんあります。
今回はクレジットカードを例にとってみましたが、実際にこういった仕組みはあります。
今後、何かを選ぶ際の気付きになれば、幸いです。